長引くマスク生活で、利用者の皆さんは、大きな声で笑ったり、話しをしたりすることが少なくなりました。口の周りの筋肉や顎や舌の動きが低下すると、咀嚼や嚥下などの口腔機能に支障をきたすことがあります。会話が少なく表情筋の動きが減少すると、声を出す筋力も衰え、顔面のたるみにもつながります。
「八風園」(生活介護定員41名)では、昨年の6月より、坂ノ市病院の言語聴覚士(ST)に訪問依頼(1~2回/月)し、口腔機能を維持、向上させるための舌の運動、首・肩のマッサージを活動に取り入れ、咀嚼、嚥下しやすいような環境設定、また楽しくコミュニケーションがとれるよう、絵カードや文章読みの取り組みをしています。
(写真左)頬の部分を内側からやさしくマッサージしています。
(写真右)安心して美味しい食事の時間を楽しんでいます。
(写真左)文章読みの練習中です。「読み間違える時もあるけど、うまく行くときもあって、練習するのが楽しいです。」
わずか半年で、ハッキリとした話し方にかわりました。コミュニケーション力向上にも役立っています。
取り組みを始めて1年が経ち、頬が固かったり利用者さんはプルプルにやわらかくなり、咀嚼回数が増えたり、絵カードを使用してコミュニケーションをとることで、自分の伝えたいことが伝わる喜びを感じたりと日々、活動の成果を実感しています。