「福祉避難所の研修を行いました」

 

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1月1日石川県能登半島で地震がありました。各家庭では新年を祝い、幸せな一日を過ごすはずでした。誰もが想像もできない出来事でした。「もし自分の住む場所で地震が起こっていたとしたら・・・」と。

能登半島地震で介護が必要な高齢者や障害者ら「災害弱者」を受け入れる福祉避難所の開設が進まず、自宅で避難生活をおくる見えざる災害弱者への対応がせまられています。

2月3日 大分市社会福祉協議会 施設部会(会長 暁雲福祉会 丹羽 和美)主催で

「八風園」3階多目的ホールにて「福祉避難所」の研修を行いました。

加盟施設35施設のうち20施設参加。施設長や支援員の皆さんが参加し、熱心な実践レベルの研修となりました。

 

大分県社会福祉協議会 大分県災害ボランティア・福祉支援センター副所長 森さんを

講師にお招きし、災害から命を守るために必要なことをテーマに

「能登半島地震の現状」「福祉避難所」「個別避難計画」についてご講演いただきました。

 

 

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東日本大震災以降、法改正により、個別避難計画の推進、指定福祉避難所への直接避難等、要配慮者の命を守る取り組みが国をあげて行われています。

 

しかしながら、大分市は指定福祉避難所が無く、協定福祉避難所のみの為、福祉避難所は2次避難所としての機能となり、直接避難ができない現状にあります。

今回の研修では、大分市社協施設部会として、「指定」の部分を「協定」と読み替え、研修を実施。協定福祉避難所であっても発災時に要配慮者が近くの福祉避難所に避難できるように施設間で連携をとることが望ましいと考え、福祉避難所として、受け入れることを想定して、「個別避難計画」の内容について

ディスカッションをして、災害時に実効性をもつ個別避難計画の作成を試みることで

避難支援体制の構築について考えることを目的に研修を行いました。

 

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「個別避難計画」の内容についてディスカッションした結果

 

①命に係わる情報(身体の状況、疾患、服薬中の薬等)を把握。

②ADL(移動、食事、更衣、排泄、入浴、整容)のレベルを把握することで本人に必要な

支援を行う。

③安心・安全に関わる情報として本人の特性、こだわり、コミュニケーションの方法(安心できる言葉、手段、理解度)、余暇、不安解消方法等を把握することで、本人の意向を知る事ができ、本人らしい生活を維持する事で、安定した避難生活が送れる。

という意見になりました。

 

避難行動要支援者が災害時に安心して避難できるよう「いつ、どこに、だれと、どうやって避難するのか」を「個別避難計画」で計画作成することが市町村の努力義務とされていますが、現状の個別避難計画の内容では、福祉避難所として、要配慮者の受け入れをする難しさを再確認しました。

 

今回の研修を行い、現状の個別避難計画+αの情報を協定福祉避難所間で情報共有、災害時に受け入れの連携がとれる環境を整えることが望ましいと考えます。

 

令和6年度の研修では、引き続き、利用者、地域の対象者等を中心に考えた実践研修を計画していきたいと考えています。